明日へと向かう旅

初期研修を終了し、JapanHeartという団体のもとで、カンボジアで医療支援を行います。日々の生活や印象に残ったことを書きとめていきます。

いつか

最近僕がクメール語カンボジア語)話すと、クメール人から笑われます。なんか発音がオネエっぽいらしいです。

 

ここに来てちょうど3ヶ月が経ちます。

 

たった3ヶ月ですが、たくさんの出会い別れを経験しました。

長期スタッフや、短期ボランティアの方々、カンボジア人のスタッフ。日本の病院と違って、スタッフの入れ替わりも多いです。

 

いろいろなバックグラウンドを持つ人がきて、一緒に活動をし、同じご飯を食べ、同じ場所で寝ます。「同じ釜の飯を食う」ってやつです。

 

つい先日、看護師の研修生が研修を終え帰国しました。

彼女らには本当にお世話になりました。

来たばかりでたくさん不安を感じていた4月、その頃から元気いっぱいで働く姿にたくさん励まされました。

少しずつ慣れてきた5月、彼女らの能力の高さと溢れる優しさに、看護師として本当に素晴らしい人たちだと感じました。

ゲイだと疑われ始めた6月、彼女らと患者さんが良くなるように一生懸命一緒に考える時間を過ごして、僕がやりたい医療はこういう医療じゃないかって思いました。

 

患者さんのことを自分の家族のように「お父さん」「お母さん」と呼び、スタッフのことも思いやれる人たちだから、どこへいっても人を幸せにするのだろうと思います。

 

いつの間にか僕にとって、一緒に研修をした同期のような特別な存在となっていました。

 

いつかまた、一緒に働けたら、最高です。

 

また会った時に成長した自分を見せられるように僕はここで頑張ります。

 

お世話になりました。本当にありがとうございました!!!

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人生をかけて咲かせる花

最近、男子寮で相部屋の子とできてる疑惑を持たれている森田です。(安心してください、はいてます)

 

長いミッションが終わり、ひと段落という感じです。術後の患者さんはたくさんいますが、病棟では少し落ち着いた空気が流れています。

 

今回のミッションではいろいろなことが起きました。いろいろ考えさせられましたが、まだ整理ができていません。自分のこと、ジャパンハートのこと、手術のこと、カンボジア人のこと、これからのこと。

 

 

ここで活動をしていて、ミッションの時に先生方がきて、その先生の専門分野や、できることが行われて、カンボジア人が喜んでいる姿や、カンボジア人のスタッフが必死に学んでいる姿をみると、求められている人材とは、こういった専門の人々なのかなと思ってしまいます。

 

よく考えれば僕がいなくてもこの団体は回っていくし、僕が患者さんをみるよりも、他の先生がみた方がその人にとって良いのでは?と思うこともあります。たった2年、日本で研修しただけの何の資格もない自分が、こんなことをしていていいのか。時々考えてしまいます。「自分がここにいる意味は何だろう。」

 

考えれば、大きな時代の中で自分の存在価値など小さく、社会に自分だけが為せることとは何かを考えれば答えは出ません。必ず「他の人でもできる」という結論に至ってしまいます。

 

このブログでも何度もつぶやいているように、自分の能力的な面や、設備や人手の問題など、「できない」ことを突きつけられていく毎日の中で、この組織の中で「自分のいる意味」の小ささに目を向けてしまいがちになっていたところでした。

 

 

今回ミッション中にいろいろな人と話す機会を持つことができ、自分がここに来た意味を再確認することができました。

 

それは自分が人生の中で何を大切にしていき、どのように生きていくのか。自分がまだまだなことは最初からわかっていたこと。できない自分とできる他の人を比べて羨ましく思い、なびいてしまいそうになるけれど、そうじゃなくて、くだらないプライドや安全な場所を捨て、日々起きる出来事にぶち当たり、自分だけの経験をしていく中で、人生をかけて咲かせる自分の花をイメージし、それを咲かせるために今は心の中で土を耕し、種を蒔く。それが僕の「ここに来た意味」です。

 

 なりたい自分になるために毎日を一歩一歩過ごしていく。それは僕の「明日へと向かう旅」

 この気持ちを忘れないように。また明日。

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森田の総回診

 

発展途上

最近、ここでインターンしている学生に、「先生の頭の中ってほんとお花畑だよね」って言われました森田です。

 

 

ここ2日間、当日外来で来た患者さんを入院させて治療するも、当日のうちに状態が悪化し、大きな病院へ救急搬送するということが2日連続でありました。

悪くなるかもなーと思ってはいたものの、その次を考えることが遅く、自分の見通しの甘さや手札の少なさを痛感します。今日はその初めての救急搬送の感想。

 

大きな病院までは救急車でも40分〜1時間程度かかります。交通状況によってはもっとかかることもあります。(救急車はサイレン鳴らしてるけど周りの人あんまり道を開けてくれない)何か起きてしまった時に対応できるよう、自分も救急車に乗って大きな病院に搬送します。救急車内に自分の病院のモニターを持ち込み、もしもの時のための薬剤や物品を持ち込み、救急車に備え付けのめちゃめちゃ古そうな酸素ボンベと酸素マスクをつなげ、ヒヤヒヤしながら搬送です。(救急隊員はドライバーのみ)

大きな病院に到着してもすぐには医療者が来てくれず、外で待たされることもあります。酸素が必要な患者なのに、酸素なしで待たされてしまいます。ようやく中へ入れたと思ったら、そこは人・人・人の海。患者や家族でごった返し、そこら中からうめき声があがっていました。そんな状況の中、片手で数えられる程度の人数の医療者が、慣れた様子で淡々と患者に対応している様子が対照的でした。

 

 

カンボジアで一番大きな病院のはずなのに、患者を受ける場所も、人も、設備も全く足りていない、そんな印象をうけました。同時に、自分が以前働いていた病院の救急対応のシステムや迅速な対応をする医療者の素晴らしさを改めて実感しました。本当にすごい。

ただ、カンボジアはまだまだ発展途上です。カンボジアにはpublicな大きな病院が4つしかありません。そこに患者が集中しパンクすることは当然のことでしょう。

 そのほかの分野もまだまだです。循環器の領域だって、心筋梗塞が疑われる症例が来たって、近くでカテーテルの治療ができる病院など一つもない。消化器の内視鏡や呼吸器の気管支鏡も数少ない大きな病院でしかできない。緊急の内視鏡なんてできるの?緊急帝王切開や状態が悪い新生児の対応は?日々の透析すら大きな病院に行かないとできない、でも家が遠い、なんてことはザラです。

 でもだからこそ今後のカンボジアが楽しみです。これからいくらでも改善の余地があり、どのようにでも発展していけると思います。色々な国の医療体制の良いところをたくさん真似して、いい医療がカンボジア人に提供されるようになったらいいな。そして何らかの形で僕も貢献したいです。

 

 

 自分の病院へ救急車で送って向かっている中でそんなことを考えていると、急に救急車が停まって、隊員がピザ屋でピザをテイクアウトしてました。(それありなの?)そういえば僕もお昼食べてなかったな。時計を見るともう夕方の時間。急にお腹が空いてきましたが、同時に「今日も頑張ったな〜」って充実感に満たされました。救急搬送中は大雨だったけど、いつの間にか雨はあがってるし、救急車の窓から広大な大地と綺麗な空が広がってるし、なんだか未来は明るいな〜。

 

以上、お花畑森田でした。

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うどん山からの景色

 

5/31

お久しぶりです、カンボジアに来て早1ヶ月以上が経ちました。もう5月も終わり。

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BLSのテストが行われました。僕は試験監督役でした〜

最近こちらでコオロギを食べました。見た目はどうしてもキモいですが、目をつむれば小エビを食べてるみたいで結構美味しかったです。お酒のつまみにgoodです。

 

 

さて、ここジャパンハートでは日本から色々なボランティアの先生がいらして、手術をし、外来・入院患者さんの相談に乗ってくれます。

 

いろいろな先生が来るので、いろいろな手術が行われます。鼠径ヘルニアや痔の手術、小さな粉瘤の摘出術から甲状腺の手術、帝王切開などなど。本当に幅が広くて面白いです。僕もカンボジアのドクターに混ざって、手術を学んでいます。

手術も外来も入院管理もやるのですが、外来では、何かできものができてそれを取ってほしいと言う人が多いし、術後の患者さんはとても嬉しそうで、僕は対して何もしていないのに、僕に毎回手を合わせてお礼を言ってくれます。カンボジアの人は日焼けしていて肌がこんがりしている人が多いからか、笑った時に白い歯がキラっとして笑顔が素敵なんですよね。あれにはやられてしまいます。日本では病棟っていつも苦しそうにしている人が多かったイメージでしたが、ここでは病棟に診察しにいくとニコニコしている人が多くて、いい雰囲気だなって思います。ほんとみんないい笑顔みせてくれるんだよな。

 

 

僕はまだまだペーペーです。なかなかカンボジアドクターに医療を教えることは難しく、どちらかと言うと一緒に学んでいます。一緒に考え、一緒に調べ、一緒に患者さんと向き合います。きっと教えてくれる人だけでなく、僕みたいな一緒に学ぶ人も必要でしょう。日本から来て教えてくれる先生達も、最初は僕みたいだったんだって思うかな。そしたらみんな頑張れるかな?笑

 

今日はある患者さんが来ました。遠くの地から9時間もかけてこの病院にきたそうです。知人から聞いて病院を訪れたんだとか。胸の腫瘤がだんだん大きくなり、倦怠感も次第に強くなってきたようです。

診察すると触っただけで悪性とわかるような大きな腫瘤があり、リンパ節も腫れ、背中や腰も痛いようです。こういう時は辛いです。僕ができるのは、ここでは抗がん剤の治療はできないと伝えること。限られた薬の中からできるだけ症状が和らぐように薬を選んで処方すること。できれば早く大きな病院へ行った方がいいと伝えること。どうしてもお金がなくて乳腺外科の先生が来る日程を伝えること。それを、通訳のカンボジア人が伝えてくれます。

 貧しい人たちが最後の望みをかけてここへ来るのに、無力だなと痛感します。貧しいながらも一生懸命働いて、家族を養ってきた人なのに、何も悪いことをしていないのに、期待に応えられず、悲しいです。

 

僕がやれることは一つ一つできることを増やしていくことなのでしょう。この気持ちを忘れず、前を向いて歩いていくしかありません。

選ぶ時に大事なこと

5月13日

 

こちらの生活にも慣れてきました。夜はカヤをして寝ているのですが、なぜか次の日には痒いところが増えていきます。

今僕は寮に住んでいますが、寮といっても近くの人の大きい家を借りて住んでいるような感じです。男子寮は家の中で夜はコウモリが飛んでるし、今日なんて、急に『ぼとっ』と弱ったコウモリが落ちてきて、床を這いつくばっていました。そっと箒で家の外へだしてあげました。

今、日本人用の新しい寮(長期スタッフ用)が建てられて、絶賛引っ越し期間中です。快適になりますね。

 

今日は、ある通訳の子(カンボジア人)と話をしていて思ったこと。

彼女はとっても明るくて元気で一生懸命です。患者さんの話を一生懸命聞いて、僕からの話も一生懸命伝えてくれます。時には話しにくいことも、でも彼女がいなきゃ伝えられません。日本語もとっても勉強していて、いつも感心します。

 

今日は、善意でクメール語カンボジア語)講座を開いてくれました。カンボジアの人にとって、仕事後も職場に残って何かしてくれるということは、珍しいことです。(普通のカンボジアの職場では、時間になったらさっと帰ってしまうことが多いそうです)そういうことも快く開催してくれます。いつも笑顔です。本当にうれしいです。

 

その後も彼女と少し話をしていました。

実は彼女は、6月でここをやめて、プノンペンで働こうと思っていたようです。その理由は、ここで働くよりもお金がもらえて、日本人とも働けて、条件がいいから。そこで働くために、ここで通訳をして働きながら、日本語検定の勉強をして、ついに目標のレベルに受かって、6月以降にプノンペンに行く予定でした。

 でもね、辞表を出す時、とっても辛かったんだって。辞表を出したら、いろんな人が悲しい顔をして、もっと辛かったんだって。そして考えたそうです。

彼女が出した答えは「ここに残る」でした。

プノンペンに行ったら給料もよくなるけど、きっとそこでの仕事は楽しくない。ここでの仕事は楽しくて、ここが好きなんだ。」って。

 

 ここは病院ですが、寄付で運営されています。患者さんにも無償で医療を提供しています。病院の運営のためにはカンボジア人も必要で、もちろん給料が支払われています。でも他の病院よりも給料が悪かったり、休みの日に手術ミッションがあって忙しかったり、条件は良くないと思います。それでも、ここで働いてくれる人がいて、その子たちに理由を聞くと、「ここが好きだから」って言います。

 どうしてここが好きなんでしょうね。今度聞いてみなきゃ。

 

 でも「好き」って本当に凄い。「好き」って他の言葉でなかなか表現できないけど、とっても強い力です。

 人は何かを選ぶ時に、条件を考えてしまうことが多いと思います。仕事でも、買い物でも。結婚相手にまで条件を設定したりして。でもね、条件なんて上には上が絶対にあるし、例えば選択肢を比べる時だって、一方にはいいとこもあれば、もう一方には違ういいとこがある。条件で考えるから選ぶのが難しくなる。条件で選んだらこんな活動なんて選ばない。条件で選んだらここで働いている素晴らしい人たちに出会うこともできなかった。

 条件よりも、「好き」とか「感動」とか「自分がどうなりたいか」とか「どうしてもなんとかしたい」とか、そういう気持ちがきっと自分を強く動かすんだと思います。自分の気持ちに正直に、正直に。

 

 そしてここはそうやって条件じゃなくて、好きな気持ちや信念に共感して集まってきた人たちだから、みんな一緒の方向を向いているし、みんな一生懸命。結束力の強い組織だなって感じます。こういうチームって強いなって思います。

 

 今日考えたことは、

『迷った時は、条件で選ばない』

『自分の気持ちを大切にする』

 

長くなりましたが今日はこの辺で。

明日からはオペミッション期間です。明日の手術は8件!頑張ります!

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ジャパンハートこども医療センターでの活動の様子は
カンボジア病院特設支援サイト「あすへのあしあと」で随時更新中!https://japanheartcambodia.org
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3週間

経とうとしています。

 

ブログをこちらにも移しました!

https://note.mu/morimorikimochi

寮のシェアメイトにいいこと聞いて!

シェアメイト「こっちの方が寄付してもらえたり、編集もやりやすいしいいよ!」

僕「まじ!寄付してもらえるの??」

どうやらこちらは、読者にサポートしてもらえたりするようです!

現金なやつですみません。よかったらぜひ寄付をお願いします!笑

 

さて、こちらにきてはや3週間経とうとしています。

だいぶ慣れてきました。

カンボジアの人たちは、みんなニコニコしていて、可愛いです。

診察が終わると、みんな帰る時はいつも「ありがとう(ニコっ)」ってしてくれます。その度に、「またきてね」って思います。病院なのに(笑)。みんな笑顔が素敵です。

病院のスタッフの方からも少しずつ信頼してもらえるようになったかな、スタッフの人たちもみんなニコニコしてるから、僕もニコニコしていられます

 

この3週間いろいろなことがありました。

耳に二週間虫が入ったままで、とって欲しいってきた人(もう虫は死んでました)、サトウキビを潰す機械に手を巻き込まれてしまった人(なんとか傷を合わせました)、お顔にすっごいでかい脂肪腫があって、手術を希望してきたお坊さん(つい先日、手術でとりました)などなど。

 

見た目からドーン!とインパクトがある人が多いです。

 

でも、以前いた研修病院でも、いーっぱいいろんな人見てきたから、うろたえません。そういう意味でも、とっても鍛えられたなって思います。

以前の病院と違うのは、お金がない人が多いことと、お金がなければここでみるしかないことが多いということです。基本的には、患者さんを無料で見ている病院なので、来る人もお金がない人が多いです。中には何時間もかけて遠くから来る人もいます。ここではできないこともあるから、大きい病院に紹介したいときも、「お金がないから行けない」っていう人が多いです。

ここではあるもので最善を尽くすしかありません。

検査の機械も多くはありません。以前よりも問診と身体診察に、より一層時間をかけます。何か調子が悪い場所があれば、必ずエコーを当てるようにしています。わからなければ患者さんに待ってもらって調べます。上級医の先生と一緒に考えます。

そうやって一生懸命頑張って、患者さんの笑顔が見れた時、とても嬉しい気持ちになります。またがんばれます。こうやってまじかで感謝されるから、医者やってて本当に天職だなって思います。

 

時には凹むこともありますが、元気にやってます。

明日も1日頑張ります!

今日の出来事

お疲れ様です。

 

今日はon call です。

今日あった出来事。

 

夕方、腹痛とげろげろしている患者さんが家族に連れられてきました。

けっこう痛そうでした。

 

問診と診察して、この腹痛はおかしいなと思いました。

エコーを当てて、これは家に帰れないと思いました。

レントゲンをとって、これは手術が必要だときめました。

 

よくよく患者さんの話を聞くと、以前に大きな病院で、ガンと診断されていました。

CTもとられていて、生検もされていて、家族がCTも持ってきていました。

 

専門じゃない僕でもわかりました。これは完治は望めないだろうと。

 

どうしたものか。。。

上司の先生にも相談しました。

 

結局、現状を家族に伝えました。(カンボジアでは本人にガンのことは伝えないことも多いそうです)

 

このままだと死ぬかもしれない。手術した方が良い。

ただ手術したとしても、長くはないかもしれない。

とにかく、他の手術ができる病院へ行った方がよい。

 

よくよく状況を聞くと、きているのは兄弟と甥っ子で、どうやら本人は独り身のようでした。

家族は言いました。お金がないから、大きい病院へはいけない。

他の兄弟と相談させて。と。

 

兄弟が後から病院にきました。話し合ったようでうです。

どうやら兄弟たちは患者を家に連れて帰ることに決めたようです。

 

なんだか振り出しに戻ったような感じです。

ここに来て、少しづつできることが増えてきて、患者さんをフォローしたりするようになって、手術にも入ったリして、患者さんを入院させたり退院させたりして。

 

結局、何もできないんだなって突きつけられたような感覚です。

 

誰が患者を見ても、同じ結末だったのでしょうか。

患者にとってベストだったのでしょうか。家族にとって、ベストだったのでしょうか。

手術をすれば、今の状況はよくなっても、数ヶ月後にはなくなっているかもしれない。

それでも患者さんはそっちの方がよかったのかな。

それでもオペしても、ガンのせいでお腹がうまく動かなくて、気持ち悪かったり、苦しい思いや痛い思いがあって、もっと続くかもしれない。

お金もないんだもんね、お金ないって、こうなっちゃうんだね。

ここでは、無料だけど医療機器は不十分でオペできる人がいつでもはいないから、今はオペはできない。なんとか点滴で治療してつないで、オペができる人が来るのをまつか。。。でもその間になくなってしまうかも。そうしたら本当に家に帰れないかも。

 

 

いろんなことを考えました。

正解はわかりませんでした。進んでみないと、どうなるかはわからないでしょう。

正しかったのかわかりません。でも、家族の選択を精一杯応援して、患者が無事にお家に帰っていくのを祈るしかありません。お家でどうなっていくのかはわかりません。

 

 

まさかお家に帰るという結論になるとは。。。思いもしなかったな。

 

ここではできることは少ないんです。

それに加えて、僕ができることも少ないんです。

 

もっとできることを増やしたい。

僕がなにかできるようになることで、患者さんの人生が変わるかもしれない。

 

変わりたいです。強くなりたいです。